2018年4月27日に日本でも公開になった映画、「君の名前で僕を呼んで」(英題:Call Me by Your Name)は同年の2月にベルリン国際映画祭のパノラマ部門で上映されました。

アメリカでは前年の2017年にすでに上映されており公開初週末の週末興行収入ランキング初登場14位となり1館当たりの興行収入は2017年の最高記録だったことから、ネット上ではすでに話題になっていたため、2月にベルリンで公開された時には、待っていましたとばかりに多くの人たちがこの映画を観に行きました。

「君の名前で僕を呼んで」とはどんな映画?

原作はアメリカ人作家、アンドレ・アシマンが2007年に出版した小説「Call Me by Your Name」です。 1983年の夏の17歳のイタリア人少年、エリオ(ティモシー・シャラメ)は北イタリアで両親と一緒に暮らしている。エリオの父は大学でギリシャ・ローマ考古学の教授をしており、毎年博士課程の学生を1人アシスタントとして夏の間自宅に招く。そしてこの年の夏やってきたのがアメリカ人のオリヴァー(アーミー・ハマー)だった。

人には決して話すことができない2人の関係…

1983年とはそう遠くない昔ではあるけれど、今ほど自由ではなかったとおもわれる当時。徐々に仲良くなる2人に生まれる友情以上の感情。またそれを見守る周りの大人、秘密がバレてしまう恐怖と隠しきれずに溢れる愛情。
人を愛することはとても素晴らしいことですが、それを素直に表すことができないのはとても辛いことだです。

今も残るアメリカでの偏見

この映画でアメリカ人の博士課程の学生を演じたアーミー・ハマーは以前にも有名な映画に脇役で出演をしていましたが、この映画ほど注目され多ことはありませんでした。彼にとってこの映画の成功はとても嬉しいことです。そんな彼がアメリカのTV番組でインタビューを受け際に話していたことを一つ紹介したいと思います。

彼の母親は彼の成功をとても喜んではいるけれど、この映画を見ることは絶対に無いと彼に話したと言います。それは彼の母親の信仰心を裏切る行為になるということです。今でも多くのアメリカ人はキリスト教の教えやその他の宗教の教えにより同性愛に対し批判的であり、道徳に反することであり非難されるべき行為だと考えています。

多くのメッセージが隠されたこの映画

主人公エリオの両親は共にアカデミックでリベラルな考え方であることもあり、エリオは自分の感情を素直に表現します。17歳の男の子でも悲しことがあれば泣き、男性を好きになれば一途に彼の姿を探してしまう。そして、この映画は男でも泣きたい時は泣いていい、男でも男性を好きになってしまうことだってあっていい、そう観客に伝えているように思えます。

北イタリアの綺麗な景色と共に映る2人の純粋な愛情。友情を超えた愛情はどうなるのか。気になる方はぜひ映画館へ出かけて観てください。